うさぎを飼っている方から「昨日から牧草を食べていない」という連絡をいただくことがあります。うさぎにとって、消化管が動かなくなる「消化管うっ滞」は命に関わる状態です。ただ、初期のサインは見落としやすく、「少し元気がないだけかな」と思っているうちに悪化することがあります。

消化管うっ滞とはどういう状態か

うさぎの消化管は、常に動き続けている必要があります。牧草を食べることで腸が刺激され、内容物が前に進みます。何らかの原因でこの動きが止まると、ガスが溜まり、腸が膨張します。痛みが出ると食欲がさらに落ち、悪循環になります。原因としては、ストレス・毛球・水分不足・急な食事の変化などが挙げられます。

食欲低下以外に気づくべきサイン

消化管うっ滞の初期サインとして、牧草を食べない以外にも次のような変化があります。糞の量が減る・小さくなる、お腹を床に押しつけるような姿勢をとる、歯ぎしりをする(痛みのサイン)、背中を丸めてじっとしている、触られることを嫌がる。これらが複数重なっている場合は、早めに受診することをお勧めします。

自宅でできる確認方法

まず糞の量と大きさを確認してください。健康なうさぎは1日に100粒以上の糞をします。それが半分以下になっていたり、形が崩れていたりする場合は注意が必要です。次に、お腹を軽く触ってみてください。ガスが溜まっているとパンパンに張った感触があります。ただし、強く押すのは禁物です。

受診のタイミングの目安

「12時間以上、牧草をほとんど食べていない」「糞が出ていない」「お腹が張っている感触がある」のいずれかに当てはまる場合は、その日のうちに受診することをお勧めします。うさぎは症状を隠す習性があるため、「まだ大丈夫そう」と思っても、実際には進行していることがあります。

消化管うっ滞は、早期に対処できれば回復できる状態です。「様子を見ようか迷っている」という場合も、まずはお電話でご相談ください。状況を聞いた上で、来院の緊急度をお伝えします。